ベルトバックルをつくろう

『工作ブログ』らしいエントリーが今までありませんでしたが、ようやく工作っぽいことができたのでエントリーを書こうと思います。

ベルトバックルに興味を持った

 最近、ウェスタン風のバックルの大きなベルトを使っているのですが新しいものが欲しくなりました。
 で、探したのですが欲しいものがない。デザインがいまいちな気がするのです。けして悪いデザインばかりではないのですがどうもしっくりこない。スカル(髑髏)やダガー(短剣)のデザインを腰につけて何が面白いのか分からないというのもあります。できれば自分に関係するデザインのものが欲しい。
 で、僕に関係するデザインは何かなと考えたところ『家紋』じゃないかと考えました。


『家紋』

ジャパニーズエンブレムですね。おそらく日本人全員が持っているはずです。これなら自分に関係します。着物についてたりするものですから身につけていてもおかしくないですね。

 で、家紋のバックルを探したんですが、どうやら売っていない。残念ですね。これは作るしかありません。

欲しいバックルがないからつくることにした

 バックルは力がかかるものなので金属製が望ましいです。しかし金属を削るのは大変です。溶かして型に流し込むのが簡単でよさそうです。いわゆる鋳造ですね。いままでやったことはありませんがなんとかなるでしょう。
 調べてみると結構鋳造は簡単そうです。

調べたのはhttp://pallhkari.hp.infoseek.co.jp/とか2時間でできる簡単鋳造とか。

 サイトを参考にしつつ、鋳造の手間を考えて『スズ』でバックルを作ることにしました。融点が230度くらいで扱いやすそうです。

さっそく『スズ』を注文しました。
注文したのは材料屋ドットコム, プロ仕様の素材をDIYの世界へお届け

さっそくつくってみた


 まずは自分の『家紋』をふつうの紙に印刷しました。



僕の家紋は『桔梗』です。おやじが明智光秀に関係があるとか言っていたような気がします。
家紋のデータはhttp://xn--4gq074ao5z7sk.crest-japan.net/hana/kikyo.htmlからいただきました。



 印刷した家紋をカーボン用紙を使って厚紙に写し取り、デザインナイフで切り抜きました。




 家紋が切り抜かれているのが見えます。

 つぎにこの厚紙をベニヤ板にのりで貼り付けました。金属を流し込んだ時に水が残っていると、水蒸気爆発することもあるのでアイロンを押し付けてしっかりと乾燥させました。






つぎにコルク板とベニヤ板を切り抜いて残りの型を作りました。





 家紋部分が左上、バックルの土台となる部分のコルク枠が左下、あとで針金を取り付ける土台となる部分が真ん中の二枚、底が右です。これを順番に重ねて、クランプでとめます。





右側に少しだけ隙間が開いており、そこから溶かしたすずを入れられるようになっています。

次にスズを溶かす準備です。目分量でφ20mmのスズボール8個を使用することにしました。



これを100均で買ったアルミ鍋に入れ火にかけます。




やや強火で3分くらい加熱すると融けてきます。





融点が230度くらいなのですぐに融けますね。融けると表面が若干金色っぽくなります。これは酸化スズの膜が表面に浮いているからです。割り箸でこの金色の膜を端に寄せると綺麗な銀色の液体が見えます。
 融けたスズに割り箸をつっこんで若干焦げる程度にあたたまったら型に流し込めます。


 一気に流し込み!金属ロート(じょうご)を使いました。




30分くらい放置して放熱します。


十分冷えたら取出しです。手で無理やりはがしました。コルクボードだとすぐにむしりとれて便利です。



一枚目をはがしたところです。若干かけていますが、なんとか模様ができています。型は紙と木でできているため若干焦げていますが、問題ありません。むしろ焦げると表面が炭化し、グラファイトになって耐熱になると考えられます。

 全部はがして型から取り外したところ。


表面が酸化皮膜で覆われていて、汚い金色っぽい感じです。

流し込み口の部分をルーターで切り取って、表面を金属ブラシで磨きました。





結構綺麗になりました。

仕上げをしようと考えましたが、うちに金属やすりがないことに気がつきました。今日はここまでです。

つづきます。